頑畳ってな~に?

頑畳についてご紹介しますね!

 

頑畳は栽培い草です。

国栽培い草です指定天然記念物ヤンバルクイナが生息する沖縄県で栽培されている『沖縄ビーグ』を原材料に、日光の気候・風土に馴染む様にカスタマイズした畳表が頑です。でも沖縄と日光では年間湿度が全く異なります。ですから沖縄で使われているビーグを、単にそのまま日光へ運び施工してもビーグ本来の個性をお届けする事は出来ません。その為に毎年生産農家さん宅へ出向いて、日光への理解を深め続けています。

【ビーグ】とは方言で、沖縄で栽培されている《い草》と言う意味です。

実は元々沖縄には在来種はありませんでした。本土各地で栽培されているい草の苗を根付けしていたんですね。

しかし本土の苗は沖縄の気候風土になかなか馴染まず、農家さんは長い間、試行錯誤を繰り返し続けていました。60年ほど前、ある農家さんが立ち枯れし難い福岡在来種の苗を栽培し始めたそうですが、それでも簡単には育たなかった様で戦いは続きました。

 やがて一年一年、福岡在来種の苗が沖縄に馴染み始め徐々に育つようになって来たそうです。い草の持つ環境適応能力が、福岡の苗を変えて行ったんですね!その結果、太くて丈夫な現在の沖縄ビーグに生まれ変わったんです。沖縄ビーグは人工交配ではありません。生涯、一枚の畳表で暮らせる可能性さえあると、私は思っています。

私が沖縄ビーグにたどり着いたのは、日頃からもっと丈夫な《い草》は無いのか?との想いが始まりでした。

現在国産い草の95%が熊本産です。国内産い草の進化を振り返ると、美しさ・気品・色等を主眼に改良を重ねて来たと言えるのかも知れません。その敷き上りは息を飲むほど見事な仕上がりとなっています。ただ丈夫を求めた時、期待に十分答えられているのだろうか?と自問自答の日々でした。畳の敷かれているお部屋の用途は様々です。家族が集う茶の間・床の間のある座敷・プライベート空間の寝室・子供部屋etc。使い方が違うのに、材料は一種類・・・、傷み具合に差が出て来るのは当然なのかも知れません。畳をハードユーズするお部屋には丈夫な畳を、そうでも無いお部屋にはスタンダードを提案して行く事が、最終的にお客様が期待をされている畳の幸せにつながるとの信念に行きつきました。

 

次に、頑畳(沖縄ビーグ)には独特な部分が幾つかありますのでご紹介しますね!

①作付面積が希少で、当店の仕入れ先の農家さんは現在800坪(800畳分)しか植え付けしていません。い草は多年草ですから、一年に一回。無くなれば翌年の収穫まで待つしかありません。

②沖縄には毎年の様に台風が上陸します。潮風はい草にとって大敵ですから、もし風向きで潮風に当たれば塩害で赤く枯れてしまい使い物にならなくなってしまいます。実は昨年(2011年)の5月に上陸した台風がたまたま風台風で、ビーグが全滅してしまい一本も収穫出来ませんでした。

頑畳注文を請けてから農家さんが製織します。製織したら天日干しをします。実はこの天日干しがとても重要で、の品質に大きな影響をもたらす為、曇りや雨が続けば晴れるまで待ちます。何日でも待つんですね。ですから一般の材料の様に今日注文すれば明日届くと言ったタイム感は、に限っては通用しないんです。枚数にも寄りますが段取りが上手く行ったとして最短、注文から一週間~二週間で当店に届くと頭に置いて頂ければと思います。

は当に『お天道様からの贈り物』と言えるのかも知れませんね。。

 

以上、をご紹介しました。

栽培い草で丈夫!と言ったら畳】。この世で最強の栽培い草です。

自信を持ってご提案しますね!

 

※頑畳は、畳屋 職人気質の登録商標です。

 

沖縄ビーグ断面拡大画像。。