樹脂表ってな~に?

樹脂表は新しい材料ですので、イ草畳表ほどお客様が使用感を持たれていません。どんな性質の材料なのかをお伝えしたいと思います。

現在人気となっています和紙表より、一足早く世に出た畳表です。主にポリプロピレンで作られています。その性質から水分は弾きますから、ホテル・旅館・飲食店等で普及していますし、一部の一般住宅での採用も見られます。和紙表と同じように、①色あせしない②カラーが豊富。③カビにくい等をメーカーさんはPRしておられます。では使い勝手次第でどの様に変わっていくのでしょう。

 

樹脂表断面

こちらは17年ほどお使いの畳。樹脂表には和紙表には無い弾力性を持っています。画像にありますようにイ草の構造をほぼ再現しているからです。これは見事な技術だと思います。ですから劣化の様子もイ草に似ています。イ草は表皮が傷つくとそこから剥け始めます。いわゆるササクレですね。樹脂表も何らかの原因で表面が傷つくと、同じようにそこから剥け始めます。紫外線の影響も受けやすいですし、たばこはNGです。

イ草と同じような傷み方ですね。このお部屋は縁側が無くて掃き出しサッシとなっているので、日中は紫外線が当たっているお部屋です。そして脆くなった表面が掃除機で傷ついてそこから剥けが始まったケースです。また樹脂表はペットさんの爪も苦手なようです。そこもイ草と似ていますね。

こちらは何かを引きずってできた痛み。イ草に似ていますね。樹脂表も和紙表と同様、お部屋の使い勝手次第では向き不向きが分かれる畳表と言えるでしょう。色あせやカビ等はありませんでした。ですからどの材料も、適材適所で選ぶ事がポイントになるんですね。材料の性能は一定なのですが、お部屋の使い勝手は千差万別でございます。ですからお客様の生活様式等に沿う材料であれば、快適な畳の暮らしが叶う材料だと思っています。畳の事なら何でもお気軽にご質問ください。