【踏み床】十五通り五分送り(総針数 千八百針)

それは八世紀まで遡ります。聖武天皇が横になられた寝具として発祥したものが畳の始まりとされています。以降踏み床技術が消滅した昭和初期頃までの千二百年間もの間、先人たちのその血と汗と涙で創意工夫・切磋琢磨を継続して、江戸後期から明治頃に一つの到達点に至った様です。素晴らしいですね、日本人。つまり踏み床は我が国日本の歴史・お国柄そのものと言えると思います。踏み床(畳床)は、敷き込んでしまえば全く人の目に留まらない悲哀を含んでいます。先人は人の目に留まらない踏み床に、千二百年の歳月を惜しみませんでした。信じられません。裏を返せばそれほど心地よかった快適だったと言えるのではないでしょうか。だからこそ現代まで敷かれ続けているのでしょうね。どうぞ八世紀へタイムスリップしてみてください。。

【仕掛け】六種類の薦を重ねます。この段階での厚みはおよそ六寸。

床針各種。。

この段階から床針が登場します。床針にもいろいろありまして、状況に応じて使い分けます。左から一尺針・八寸五分針・八寸針:六寸五分針。ちなみに一番右が畳縁を縫う際に使う差針(四寸五分針)です。

総針数千八百針。。

締めに移行する前での踏み心地。踏み床(畳床)の本質に出会う瞬間。。《動画》

踏み床ダイジェスト

※ 掛縫い床十五通り五分送りで畳にに仕上げた場合、1畳1200,000円から1500,000円でございす。